立体裁断(ドレーピング)の作業について・・・FAQ集

4. 確認トワルの組み立て方と縫い代について(仮縫い含む)

型紙を作るための立体裁断をし、更に縫い線を整理した後の作業についてです。
もう一度組み直す作業は仮縫いの工程と似ていますので、仮縫いをしたい人も参考にしてください。


<縫い代巾について>
型紙の縫い代巾と同じ巾にします。
ジャケットやスカートなどは生地の厚み分があるので縫い代巾を広く取りますが、
普通は1センチが基本となります。ただし裾は2〜5センチ付けます。


<縫い代を倒す方向について>
洋服の縫い代には約束事があります。
普通は2枚一緒に「後身頃側」か「中心側」に縫い代を倒します。これを「片倒し」と言います。
これに対して、片倒しではシルエットがきれいに出ない場合は「割り」となります。

後身頃側や中心側に縫い代を倒すのにはちゃんと意味があります。
脇線や肩線を後身頃側に倒すのは、人間が腕を動かすときに縫い代が邪魔にならないようにであり
また、正面から見た時に縫い代が後へ倒れているほうが見た目にもきれいだから。
身頃のダーツなどを中心側に倒すのは、人間の体が脇側よりも中心側のほうが平らっぽくなっていて
縫い代がきれいに倒れるから。そしてそれに対して全て同じ方向に縫い代を倒したほうがきれいに見えるため。
これらが決まってくると、袖下も同じように後身頃側に倒すのも理解できると思います。


<トワルを組み立てる>
「ミシンで縫う」「しつけ糸で縫う」「ピンで組む」この3つのどれかの方法で組み立てます。

ミシンで縫う
[利点]…パネルラインなど「カーブとカーブを縫う部分」のシルエットを正確に見ることができる。
[難点]…直したい時にほどくのが面倒。

しつけ糸で縫う
[利点]…「長しつけ」で縫うので案外早くできる。(ただし、カーブの部分は細かく。) ほどくのも楽。
[難点]…長しつけとは言え手縫いのため手間がかかる。

ピンで組む
[利点]…早い。
[難点]…カーブ部分のピン刺しが慣れないと苦労する。


<ピンを刺す状態と順番について>
立体裁断の話しをしているサイトなので仮縫いも
「ピンを刺す時はボディに着せながら」と思っている人がいるかと思いますが違います。

ほとんどは机の上でピンを刺します。ボディに着せてピンを刺すのが望ましいのは「袖」のみ。
でも、ボディが無いときはボディに着せなくても問題ありません。
だってミシンで縫うときは平らな場所で縫うのですから。
ボディがある人は衿なども着せた状態ですると良いです。

1.ダーツがあるものは最初にたたみます。
2.各パーツがパネルで分かれている場合はそこをつなげます。
3.前身頃、後身頃という状態になったら、肩と脇をつなげます。
4.袖下をつなげて、袖を身頃とつなげます。


ダーツをたたんだり、パネルをつなげるときは生地が平らな状態なので簡単ですが
脇や肩、袖下などは下に生地が来るのでやりにくいです。
そんな時は下に定規を入れると楽にできます。




ピンの刺し方は「ピンを上手に刺すコツ」をご覧ください。




*FAQ集のTOPに戻る*

*home*

copyright(c)Draping&Pattern型紙ひろば all rights reserved.
サイト内の文章及び画像等の無断使用・転載・流用はお断りします